シルクとは、蚕の幼虫を外敵や紫外線から守る殻の役目をする繭から作った繊維です。
繭の内部を最適な温度・湿度に保ち幼虫を優しく守ります。
そんな優しい繭から作った糸、シルクについてご紹介します。
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シルクの特性・メリット
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・真珠のような光沢
シルクの複雑な構造は、プリズムのように光を反射するため美しい光沢を生みだします。
それはまるで真珠のように気品ある光沢です。
・素肌にやさしい
シルクは18種類のアミノ酸で構成されており、人間の皮膚のたんぱく質構造に近い天然繊維のため安心してお使いいただけます。
・肌触りが良い
シルクは繊維が細いので糸同士の間にできる谷が小さく、肌触りが抜群に良いです。
・引っ張り強度が高い
シルクは繊維が細いため強度が低そうなイメージを持たれることが多い素材です。
ですが実は綿や羊毛よりも引っ張り強度が高く、繊維の中でも強靭な引っ張り強度を誇ります。意外と引っ張っても破損しにくいんですね。
・吸湿性・通気性・保温性に優れる
シルクは吸湿性にも優れ、人体から発散される水分を吸収し外に放出する通気性も綿と遜色ない特徴をもちます。また、シルク糸は複雑な構造をしており、繊維同士の間に空気をたくさん含むことができます。それにより熱伝導率が低くなります。シルク素材は外気からの寒暖を調整してくれる快適な「天然のエアコン素材」と言えます。
・静電気がおきにくい
静電気は空気が乾燥すると溜まりやすくなりパチパチと不快感を感じることがあります。
保湿性が高いシルクは静電気をゆるやかに放電するため静電気が帯電しづらく、合成繊維などに比べて静電気がおきにくくなります。それによりほこりなどを寄せ付けづ、アレルギー予防にも効果があります。
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シルクのデメリット
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・太陽光に弱い
シルクは紫外線をカットしてくれるため、肌に良いメリットがあります。ですがシルクはタンパク質でできているため紫外線により変色します。
・シミができやすい
水分に弱く、シミができやすい素材です。雨に濡れた場合などはなるべく早くふき取りましょう。
・摩擦に弱い
繊維が細いシルクは肌触りが良く引っ張り強度は高い反面、摩擦に弱いデメリットも持ち合わせています。
紫外線で変色する、水分・摩擦に弱いというデメリットがあるシルク素材ですが
それでもたくさんのメリットのあるシルク素材はやはり見逃せません。
そのため、あまり紫外線を浴びず、雨に濡れないルームウェアやインナーに使われることが多いのです。肌触りの良い製品を着てリラックスするにはこれ以上ない素材ではないでしょうか。極上のリラックスタイムを与えてくれます。
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シルク素材の洗濯方法
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シルクはとてもデリケートな素材です。
水分、摩擦に弱いため、洗濯機で洗わず手で押し洗いする必要があります。
その際、シルクの繊維は細いため爪やブレスレットなどに引っかけないよう注意しましょう。
また、シルクは紫外線を浴びると黄色く変色します。そのため押し洗いの後は陰干しする必要があります。
シルクは肌触りが良く機能面でも優れた素材ですが非常にデリケートなため
シルク製品の取り扱いには手間がかかります。
適切な扱い方を心がけてシルク製品と上手に付き合っていきましょう。
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